三味線には大きく分けて、 『細棹』『中棹』『太棹』 という種類があります。
読んで字のごとく棹の太さで分けることができます。
太棹
胴体(太鼓)が一番大きな三味線が「太棹」です。その名の通り棹が太くなっています。
主に津軽三味線のことを言います。若者の多くの人から人気があります。
スピーディーに力強く、時には繊細に演奏しなければならないので高い技術が必要です。
何と言っても低く唸るような音は魅力的。
曲も自分で作曲し、即興で演奏することもあるため、ジャズに似た部分もあります。
絃楽器と打楽器の要素を持っている楽器とも言えます。
その他、「太棹」で使う三味線の代表的なものというと、人形浄瑠璃などで使われる義太夫三味線があります。
中棹
「民謡」や浄瑠璃の流れをくむ語り物の「常磐津」、心中などを哀調のある題材を扱う「新内(しんない)」などは「中棹」の三味線を使います。また、日本各地の三味線を演奏するお祭りでは、中棹が用いられることが多いようです。箏曲・生田流で弾かれる地唄も、この中棹となります。
細棹
繊細で上品な音色の細棹の三味線はおもに長唄、端唄、小唄や俗唄などで使われています。
西ものの民謡も細棹で演奏します。
静かに、厳かに、お座敷に合うように演奏します。